これから住宅業界を目指す人たちへ

皆様、こんばんは。某大手住宅メーカーにて、20年以上現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。私の知識と経験が、これからお家づくりをされる皆様へ、少しでもお役に立てれば、幸いです。

 さて、今回は少し趣向を凝らしまして、これから住宅業界を目指すひとたちへ、主に就活生さん、学生さん、専門学校生さんへ向けて書いてみたいと思います。

 私が住宅業界を目指した理由は??お恥ずかしながら、何もありません。私が就職した2000年はとにかく、就職氷河期で、数多くの企業を受けては落ちるの繰り返しで、非常に厳しい就職戦線でした。体育会のラグビー部だった私は、特に高尚な就職動機などもなく、早く決めて部活動に専念したい、そんな想いであったと思います。

 いろんなOB諸先輩方に、住宅業界だけはキツイといわれていたものの、「今の練習より、キツイものはない」と世の中、社会を大分と甘く見積もっていました。

 今考えると、他の業種、他の働き方、いろんな可能性を考えてしまいますが、ずっとこの業界にいる経験値を皆さんにお伝えできればと思います。

 まず、メリット、良い事からお伝えしますと、他業種、他の業界や、同世代の公務員、会社員と比べても、給料が格段にいいと思います。勿論、歩合の部分が会社によって左右される部分ではありますので、全部の住宅会社がそうだとは、言いませんが、他メーカーの話を聞いてもそのように思います。

 次に建築が好きな方、インテリア内装が好きな方、設計やデザインが好きな方は好きな事を仕事に出来る天職のような部分があると思います。

 最後に、私自身が、この部分が一番大きいのではと、個人的には思うのですが、お客様が全員「幸せ」であることです。私の同級生に警察官の友人がいるのですが、お客様が全員、犯罪者であることは非常にキツイと嘆いていました。確かに私たちは、人生の幸せなステージに立ち会っていることを考えると素敵な仕事ではないかなとは思います。

 反対にデメリットはお伝えすると、給料が高い分、高い専門性が求められますし、お客様から、または社内からも高度な要求が求められます。高いプレッシャーに日々晒されますし、そのプレッシャーはストレスへと繋がっています。日本企業の悪い所ともいえるのですが、仕事が会社につくのではなく、個人につきます。つまり、四六時中、お客様対応を求められるケースもあります。

 また、意外に思われるかもしれませんが、建築、設計、インテリア、デザインなど全く興味がない社員も多数いたりします。お客様の要望を形にする、ヒアリング能力、デザイン力、設計力は優れていても、個人的に建築設計が好きではない人も、普通にいるのが住宅業界だったりします。

 最後に、メリットと裏腹なのですが、「幸せな人達」のパワーは凄いです。勿論、負けないようにこちらも気合を入れて頑張るのですが、打合せが2,3時間になるのは、当たり前。そんな日々が1か月~3か月も続きます。勿論、良い住宅になるように、失敗しないように、気持ちを込めて、取り組むのですが、お客様と思い違いになったり、勘違いや打合せ不足、認識不足、確認不足などから、様々なトラブルがあるのも、デメリットと言えるのでしょうか。

 決して楽な仕事ではありません。逆に大変な仕事であるとも思います。それでも住宅業界を目指す人へアドバイスが出来るとしたら、「スーパー営業マンの型は一つではありません。」とお送りしたいです。

 私が今まで見てきた、「スーパー営業マン」は画一的ではないのです。物静かな喋るのが苦手の人もいました、普段は凄く愛想の悪い人もいました。要するに、どんな人でも「スーパー営業マン」になる可能性はあるし、なれる方法はあります。

 「自分は営業に向いてないし。。」などと思う必要は全くありません。工夫次第、努力次第で自分自身はどんどん変わります。私自身も20年以上、住宅営業していますが、一度たりとも、自分が住宅営業に向いていると思ったことはありません。

 抽象的な表現になってしまいましたね。ですから、どんな人でも、とりあえず行動を起こして飛び込んでみるのも大事じゃないかと思います。この業界はお客様との真剣勝負だし、本音のやり取りだし、人間が一番大事な決断をお手伝いすることだし、一つの作品をお客様と作り上げる仕事だし、相手の思考も感情もコントロール出来るようになる職種なのかもしれません。その達成感が味わえれば、自分自身の成長も実感できる業界だと思いますよ。

 最後まで、読んでいただきありがとうございました。次回は「建築条件付きってなんですか?」をお送りします。

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