皆さん、こんばんは。某大手住宅メーカーにて、20年以上、現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。みなさまのお家づくりが、失敗しないように、後悔しないように、少しでもお役に立てれば、幸いです。
さて、今回は、「不動産業者とトラブルに?土地取引のお困りごとに注意しよう。」をお送りいたします。
皆さんは、不動産業者さんと取引をしたことはありますか?不動産業者さんは、「宅建業者」といいまして、「宅地建物取引士」という、免許をもった業者さんです。(勿論、私も持っておりますよー)宅建業法という法律の元、不動産業という特殊な業界の取引について、素人であるお客様が損をしないように、宅建業法が消費者保護の観点から、スムーズな取引が出来るようになっているわけです。
ただ、不動産業界の当たり前と、一般社会の当たり前が少し相違している部分も多く、また、専門用語、言葉がわからないなど、特殊な部分も多くありますので、私自身は出来る事なら、不動産業者とお客様を直接やり取りするようなことは、あまりしてもらったことがありません。
私自身のお客様が、土地から購入される場合、不動産業者さんとのやり取りは、全部、私がします。金額の値交渉から、契約日設定、決済の段取り、書類の準備などなど。面倒くさい事やご負担になるような事はストレスになりますので、なるべく少ない方が良いと思っています。
ただ、住宅メーカー、または工務店の中には、「土地はご自身で用意してください」とのスタンスの業者さんもいらっしゃるので、土地取引の注意点をいくつか考えてみましょう。
まずは、契約前。すごく気に入った土地が見つかったとします。買主であるあなたは少しでも安く買いたいし、売主さんは一円でも高く売りたい。そんな取引の間に入るのが不動産仲介業者です。間に入って、どちらも納得したうえで、契約に臨むわけです。
その際、「住宅ローンの事前打診が銀行から出ていること」を条件に交渉を進める業者がほとんどです。つまり、「ローンが通っていていつでも、契約できる状態ですよ」が大事なわけです。
例えば「2280万」との広告があり、売りに出ている土地は、2280万で買わないといけないのでしょうか?
実はそんなことはありません。売主さんの状況にもよりますが、少し安くで買える可能性があります。
それは、「買付証明書」を活用する方法です。買付証明書とは、「この金額であれば、私はこの土地を購入しますよ。」という書類です。つまり、上記の土地を「2200万」と書類を書けば、売主が「その金額でいいですよ」と返事した場合、その金額で買わなければならないというものになります。「あっ、やっぱりちょっと考えます。やっぱり2150万じゃないと買いません」というのは、ルール違反となってしまいます。何かの罰則があるわけではないですが、交渉を円滑に進めるためのルールと言えばよいでしょうか?
また、安ければ安い方がいいということで、例えば上記の土地を「1800万」と記入したとすれば、そんな買主には売りたくないと、売主が怒ってしまって、もう交渉に応じてくれなかったり、次の人と交渉に入ってしまったりもありますので、注意が必要です。
信頼出来る、不動産業者さんであれば、金額の設定からお任せするケースもあります。売主の個別事情を聴いてもらってから、金額の設定をする場合があります。例えば、上記のケースにて、売主はどうしても2200万が必要だとのことで、2200万に応じてもらえるなら、取引成立する可能性が高いですよ、とか教えてもらえると極めて成約出来る可能性が高まるわけです。
そのように、土地そのものの金額は極めて大事な要素の一つなので、慎重に交渉が必要であると言えると思います。
その他の金額交渉方法としては、土地の金額を値引きしてもらうだけでなく、古い建物が建っている土地で、購入後は新築の家を建てるのであれば、後々解体工事の費用がかかるので、「金額は満額そのままで買いますから、解体工事はそちらでおねがいできますか?」とのケースもあります。今場合、売主さんが解体工事を手配してくれるわけですから、実質100万~200万程の値引きをしてもらったのと同じ事になります。
その場合の注意点としては、売主も安く済ませたいですから、解体工事の質がポイントです。
手を抜いた解体工事とは、古い住宅で使っていた、配管などを処分せず、土の中に埋めていたなんてケースもあります。少しでも安く済ませようとして、そうしたのかもしれませんが、買主のお客さまが家を建てる際に困りますので、そんな場合は、きっちりと引き取りに来てもらいますけどね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回は、「土地取引のお困りごとに注意しよう。②他にもかかる費用ありますか?」をお送りいたします。よろしくお願いいたします。
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