住宅に関するお金の話②

 皆さん、こんにちは。20年以上、某大手住宅メーカーにて、現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。

 さて、今回は住宅に関するお金の話②住宅の本体価格以外にどんな費用がかかるの?をお送りいたします。

 住宅展示場にて、よく聞かれる質問のトップテンに入る質問が、「坪単価はいくらですか?」です。正直に「70万~90万です」とお答えするのですが、いつも坪単価を聞いても、総額概算をはじくことはできるのだろうか?と思ってしまいます。

 なぜなら、住宅における「坪単価」とは、「総額」ではなく、あくもでも「本体材料工事」を知るための目安だからです。本体材料工事費とは、住宅の本体、つまり家そのものの材料費と工事費です。例えば、基礎とか、外壁とか、屋根とか、間仕切壁、建具、階段、キッチンやお風呂、トイレなどの設備などが含まれます。

 先ほどの「坪単価」とは、古くは大工の棟梁が「坪いくらで作らせていただきましょ?」などからの伝承にて、「坪単価」を聞けば総額がわかると思っている方々が多いようにも思います。

 本体価格以外にかかる費用は、①「屋外費用」②「オプション費用」③「インテリアエクステリア費用」④「消費税」⑤「諸費用」などとなっています。

 まず、①「屋外費用」ですが、給排水費用、電気、ガス、道路掘削、特殊基礎費用、基礎補強費、用地整備費、工事諸経費などでしょうか。住宅メーカーによって項目が違ったり、一部を本体費用に含めたりと注意が必要です。

 給水排水費用とは、給水は水道配管や給湯配管の事、排水は下水の配管、雨水の配管の事です。電気、ガスについては、その名の通り電気の引き込み、ガスの引き込み工事です。「道路掘削」とは、土地によって水道や下水が引き込まれていない土地もありますので、道路を掘削しまして、土地に引き込んでくる工事費用です。また、水道の口径が古い宅地では13mmが引き込まれているケースが多いのですが、20mmや場合によって二世帯などは25mmに引き換える工事が発生します。これも道路掘削工事に分類されます。また、補足ですが、口径が十分であったも、ごくまれに鉛管が使われているケースがありましてその場合も同様に引き換えの工事が必要となります。場合によりますが、50万~300万近くかかることもあり、しっかりとした調査が必要です。

 大きくは建築地によって変わる費用が多く、例えば「特殊基礎費用」とは、基礎かささげ費用ともいわれて、道路と建築する地盤面の高さが違う際に、基礎のベース筋を地面深く下げる仕様の基礎にします。そうすることで、標準の基礎より、配筋もコンクリートもたくさん使うため、プラスの費用になります。

 「基礎補強工事」とは、いわゆる地盤改良工事の事です。この費用についても、ご契約段階においては、調査が済んでいないケースが多く(まだ土地を購入し決済が終わってない、建築地に建物が建っていて調査できないなど)あくまで、概算費用として、金額計上をすることがほとんどです。地盤改良工事にも様々なやり方があり、土地の表土と改良材を混ぜていく「表層改良」や、基礎の下に電柱のような杭を打ち込んでいく「柱状改良」などがあります。柱状改良の柱にもコンクリート杭を打ち込んでいくやり方と、鋼管杭を打ち込むやり方とあり、地盤データーと建物の配置計画によって、打ち込む深さと本数を計算します。

 「用地整備」とは、いわゆる宅地を整備する費用、土のお金です。例えば、道路と地盤面の高低差がある場合、駐車場をつくるために、道路面と高さをフラットにするには、その部分の土を取ってあげなくてはなりません。土は掘り起こすと膨張します、その土を宅地内から場外へ捨てに行く費用であると思ってください。

 屋外費用について、長くなってしましいました。この屋外費用については、事前に調査をすればある程度分かる内容もたくさんあります。もし、いい加減な業者にあたってしまた場合、契約後に思っていなかった費用を請求される場合があります。仕方ない事なのかもしれませんが、事前の調査不足が原因であった場合は、私自身、お客様に非はないと考えます。事前に確認する、しないの話はありますが、お客様が素人である以上、どこまでの項目について理解していて、注意喚起ができるかといえば、ほとんど無理です。いつも、この屋外費用の調査については、念入りに、そして未調査である部分については、しっかりとお客様に事前に伝えるように心がけています。

 最後まで、読んでいただきありがとうございました。次回は、住宅に関するお金の話②のつづき、「諸費用とオプション費用」について、お送りします。

 

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