住宅に関するお金の話①

 こんばんは。20年以上、某大手住宅メーカーにて、現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。

 さて、今回は住宅に関するお金の話①、家賃と同じなら住宅ローンは払えるの?をお送りしたいと思います。

 皆様は、住宅購入を検討する際、住宅ローンもあわせて検討しますよね。しかし、ほとんどの方が住宅ローンは組んだ事がありません。なぜなら、過去に一度も住宅を購入したことがないからです。

 家計支出における、「住居費」について、参考になるのは、「家賃」です。ですから、ほとんどの方は住宅ローンがいくらまでなら大丈夫ですか?と、営業担当者に尋ねられた時に、「うーん、今の賃貸が家賃8万円だから、8万円かな」って答えます。そうすると、営業マンは「そうすると、0.6%の変動金利で、35年の住宅ローンに計算しなおすと、3000万円で、月々7万9208円になります。この予算で、土地と建物を探すとすれば、この辺りのエリアになります。また、これくらいの大きさの家になります。」と言われて、がっかりし、「ああ、やっぱり家は高いんだなあ」と肩を落として帰っていく。見たいなお話が多いのでは、ないでしょうか。

 または、ある朝の広告にて、「今のあなたの家賃と同額で、こんな素敵なマイホームが手に入ります。しかも、頭金ゼロ。」という広告をみて、電話し来場予約してみると、立地も広さも申し分ない、これが家賃8万円と同額の住宅ローンで買えるなら。。と即決してしまうケースも珍しくありません。

 どちらのケースも間違いでは、ありません。月々8万円で、借入できる住宅ローンは3000万だし、3000万円にて購入できる土地と建物があることも事実です。

 ただ、ちょっと待ってください。本当に「あなたの組める、もしくは組んでも良い住宅ローンは3000万ですか?」または、本当に「あなたが欲しいと思っている、もしくは何十年も住宅ローンを組んで購入したいと思う住宅は、家賃と同額で買える家なんでしょうか?」

 決して、価格の安い家をすべて否定するつもりはありません。皆さんの価値観に基づいて、自分たち家族にピッタリのものを選んで、ご満足いただけれるならば、それが一番です。

 住宅は何十年もわたって住み続けるものだと思っています。ですから、最初に予算ありきで、選択の自由を制限してしまうような選び方も、後悔の元になるのではないでしょうか?

 住宅購入の予算の立て方は、非常にシンプルです。勿論ですが、欲しい家、本当に建てたい家を検討する事は言うまでもありませんが、ご予算だけのお話で、検討の幅を狭めてしまうのは、もったいないのかなあとも思います。

 予算の立て方ステップは。。

※①家計(手取り年収)の状態を把握する。目安ですが、手取り年収の6割で、生活が成り立っているかをご確認ください。6割生活費、4割住居費と貯蓄費が目安です。ここが崩れてしまっている方は、どんな年収の方でも、住宅ローンを組む際は細心の注意が必要です。年収1000万あるから大丈夫ではないのです。要は、その中身、適切な配分の家計になっているかが重要です。

※②手取りの4割をいつまで続けられるのか?(何年働くのか?)の点について、確認してください。もし、あなたが30歳であれば、60歳定年で、30年となります。年収500万の方の手取り4割はざっくり160万程。30年間続くとするならば、4800万。30年金利が1%と仮定すると、金利を含めて1.15倍に膨れ上がります。つまり、4800万÷1.15=4170万借りても、十分に返済をしていけるとの数字となります。

※③お金がかかる家なのか、そうでないのか。住宅には後々お金がかかる費用があります。メンテナンス費用と光熱費です。その住宅は今後30年で、どれくらいの光熱費がかかるのか、どれくらいのメンテナンス費用がかかるのかをしっかりと確認しましょう。

※④税金や補助金関係を精査する。自分の年収で、4170万の住宅ローンを組んだ場合、所得税からいくら控除されるのか、住民税からはいくらか、しっかりと確認しましょう。また、住まい給付金はもらえる年収なのか、グリーンポイントはもらえる納期になっているのか、地方公共団体から補助金などはないのか、しっかりと確認しましょう。

 以上のように、住宅ローンの金額を決めるのは非常に難しいですが、しっかりとその部分を検討したうえで、住宅メーカー選びをしないと、こんなはずじゃなかったという、住宅になってしまうかもしれません。

 最後まで、お読みいただき、本当にありがとうございます。皆さまのお家づくりに少しでもお役に立てれば幸いです。次回は、住宅に関するお金の話②住宅の本体価格以外にどんな費用がかかるの?をお送りいたします。よろしくお願いいたします。

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