皆さん、こんにちは。某大手住宅メーカーにて、20年以上現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。
さて、今回は、「土地を探しても探しても見つからない。そんなときは?」をお送りいたします。
皆様は、家づくりの際に土地から探して建築するケースでは、どのように土地探しをしていますか?ネットで検索する、不動産業者にいく、ハウスメーカーに相談するなどなど。。
事実、最初にお伝えしておきたいのは、100%の土地は存在しないということです。駅近くて、スーパーなど買い物が便利で、広くて、雰囲気も良くて、道も広くて、日当たり良くて、保育園や幼稚園、小学校に近くて、金額も安いみたいな、なんでも叶えてしまう土地はこの世に存在しないのです。
私の知っているお客様に数年、ずっと土地を探しておられるお客様がいらっしゃいます。まだ、決まったわけではないので、実際に探しておられるのかどうかも疑問ですが、物件資料を紹介するたびに、もう少し道が広かったら、南向きや角地だったら、ちょっと近所のアパートが近すぎる、などなど何かにつけて意思決定には至りません。
土地は、マイナス要素に注目しだすと決められません。一つもマイナス要素のない土地などないからです。
まずは、土地探しの前に、夫婦二人で土地の優先順位を決めるべきです。「金額」なのか、「広さ」なのか、「立地条件」なのか、もしその優先順位に収まっているのならば、多少の事には目をつぶるくらいでないとせっかく巡り会った土地を手放す結果になるのです。
それくらい、土地を検討することは難しいのですが、大前提、探しておられる「エリア」はどのように決定されていますか?
「駅が近い」「職場が近い」でエリア選定をされていませんか?
たまに、賃貸住宅を選ぶように、土地エリア選定をされている方がいらっしゃいますが、そのケースも決まりません。もし、転職や転勤してその職場でなくなったら、そのエリアに住む意味ありますか?もし、電車通勤でない職種、例えば車通勤とか、在宅ワークに変化した場合、その駅を利用しますか?
必ずしも、駅から遠い郊外をすすめているわけではありませんが、ライフスタイルの変化、働き方の変化によって必ずしも「通勤」が優先順位1位ではなくなってきてるようです。
過去の経験により、極めて土地の決定がしやすいお客様は、「ご夫婦どちらかの実家に近い事」です。
ちなみに、私自身も妻の実家から徒歩圏内の土地に家を建てて住んでいます。
やはり、子育て世代において、夫婦共働きも増加している社会背景を受けて、保育園なども充実してきてるのですが、祖父祖母に子育てに参画してもらうスタイルも増えていて、実家の近くを選んでいる方々が多いです。実家との程よい距離感を保ちつつ、「同居」ではなく、『隣居』スタイルが主流になっているように感じます。
また、ご夫婦ともに地方から出てきていて、どちらかの実家の近くは、今の職務である以上あり得ないという方もいらっしゃるでしょう。
その場合、区画数50以上の分譲地をお勧めする事にしております。分譲地の場合は、周りの皆様もほとんどが近い時期に入居をするため、同世代の方々がお住まいになるケースが極めて高いです。同じような子育ての悩みを共有する事ができたり、子供同士がすぐ友達になったり、地域の方々と仲良くなれる場合がほとんどです。
最近の人口減少、世帯現象、空家問題などの社会問題を受けて、最近の分譲地は郊外に作ることが少なくなってきました。郊外に作ってしまった場合、30年~40年経つと、高齢化の町が出来上がる可能性が高いです。もし、その分譲地が車がないと不便を感じる町であれば、町全体が高齢化し車に乗らなくなってしまえば、生活が成立しない、ゴーストタウン化する可能性があるからです。
したがって、最近の分譲地は100年経ったとしても、次の世代が住み続けていけるような街づくりが、我々住宅メーカーの使命のようにも思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回は「お客様満足度はその会社の従業員満足度?」をお送りいたします。
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