皆さん、こんにちは。某大手住宅メーカーにて、20年以上現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。ご無沙汰しておりました。オリンピックも無事に終わりましたが、コロナはまだまだ終息に向かわず、ここが正念場という感じですね。
さて、今回は「新人や若手の営業がよくやりがちな失敗について」お送りいたします。
よくやりがちな失敗を上げだしますと、無限にありますので、今回はその中でも、最も重要だと思われる「お金」の失敗について、いくつかお話させていただきます。
私自身もそうですし、私の周りにいる営業マンで、「お金」の失敗をする営業はたくさんいます。いつも新人や若手を指導する際に、口を酸っぱくして伝えるのが「営業がお金を間違える事」が如何に信頼を失い、その後の商談においてスムーズなお話が出来なくなるかを徹底的に伝えます。
私自身、「お金」が苦手な営業マンに自宅の担当を任せたくないと思うからです。
失敗例の一例をあげますと、物の値段を間違えていた(電動シャッターに変更した際の値段を間違えていた)住宅ローンの金利を間違えていた。消費税を間違えていた。(3%~5%~8%~10%など移行期を含めてかなり複雑であったことは確かです。ちなみにベテラン営業でありました。)など数字の間違いです。金額が大きい(何千万)ので、ちょっとのミスが取返しのつかない金額になってしまいます。
また、お客様が指摘しづらい金額を間違えていた。登記費用の金額、抵当権設定の金額、火災保険料の金額、つなぎローンの金利など。これらの金額は住宅の購入に携わった事のある人でないと、想像がつきません。例えば、一戸建て住宅の表示保存登記費用15万を、間違えて倍の金額30万請求されていても、知らなければ「そんなもんかな」と思ってしまうかもしれません。これは、プロとしてしてはならないことだと思うのです。
私達が若手営業だった時代は、一つ一つ覚えていくしか方法がなかったのですが、これからの時代は、そもそもフォーマットが出来上がっていて、正しい金額しか選べないような書式であれば、金額を間違えるリスクは非常に減ります。住宅業界はまだまだ、そのようになってない会社が多いです。(弊社もそうですが)他業種交流ではないですが、自動化、AI化、が進めば、もっと仕事がやりやすくなるだろうし、後戻りの仕事(問題が起こってしまった際のクレーム問題です。お客様にとっても営業にとっても少しもいい事はありません。)が極めて少なくなると思っています。
私自身、住宅営業はまだまだ「人」でしか出来ないと思っています。(インターネット販売を弊社で試みた事もありますが、オオゴケしました。)ただし、営業サポート、事務などはもっとフォーマット化が出来ると思います。そのような部分をしっかりと準備した会社が、業務効率を上げて本当の意味で営業を育てることが出来るようになるのだろうなと、最近は強く思いますね。
新人、若手は日常業務を覚えるのでもいっぱいなのに、ミスが起こりやすい仕組みによって、お客様とトラブルになり、後ろ向きになったり、成長を阻害されたり、最悪はやめてしまったりもあるからです。そもそも、ミスが起こりにくい仕組みなら、また周りから見てミスが気付きやすい仕組みなら、防げたであろうことは本当に日常業務に多いからです。
最後に、失敗が起こってしまった際に、いつもいつも新人や若手に伝えることですが、起こってしまった事はしょうがない、取返しが今の時点でつかないから。ただ、起こしてしまった事でお客様に迷惑が掛かっている状況だけは変わらないので、嘘をつかず、何故このような事になったのか、先輩や上司に報告連絡して、お客様に真摯に謝罪する。そのうえで、対応策、代替案を協議すべきでないかと。
当然ながらトラブル事は早期であればあるほど、解決がしやすいものです。新人、若手に嘘をつかれたり、報告相談されなかったりすると、もっともっと問題が大きくなり、解決しがたい問題となってしまうことも多々あります。そんな問題をおこしてしまった本人は勿論なのですが、報告相談しにくい環境や雰囲気を作ってしまっている、我々一人ひとりが作り出す社風なども原因かもしれません。
皆さんにお伝えするならば、営業担当者のみならず、上司との関係性、上司が同席した際の営業担当者がいつもと変わらない雰囲気かどうか、萎縮していないかなどを観察すると、問題が起こったときの組織力なども検討範囲かもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。次回は「総額が膨らみすぎたとき、どうする?」をお送りします。
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