皆さん、こんにちは。某大手住宅メーカーにて、20年以上、現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。一向に収まる気配のない、コロナ渦での夏休みですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は、「最後の最後まで内容が決まらない、火災保険の話」をお送りいたします。
実は、私のお客様で、9月に引渡しを控えて、ただいま工事中のお客様ですが、未だに火災保険が決まっていません。(本当はあんまり良くないのですが。。)
住宅の打合せは多岐に渡ります。図面や間取りの打合せ、間取りが決まればキッチン、お風呂、洗面、トイレなどの設備の打合せ及び見学、その後電気配線の打合せやクロスや内装の色決め、引き続いて外回り、駐車場や門扉、植栽のお話などなど。。ほとんどの項目を打合せしていきます。また、それに伴って金額の上下があり、全体的な資金計画やローンの組み方なども気になる所です。さらにさらに、諸費用の項目、表示保存登記や所有権移転登記などの登記にかかわる費用や、抵当権設定や保証料などローンにかかわる費用も細部を決定していかなくてはなりません。
それらのお話、打合せが全部済んだ上で登場するのが、「火災保険」のお話となります。
ですから、長く続いた家づくりの打合せに疲れたお客様は、将来のための「火災保険」に興味を持たれない方も多く、「お任せで」などの方もいらっしゃいます。
が、火災保険の内容ははっきりいって「超重要」です。
住宅ローンを使う限り、最低限度の火災保険で良いと言えば、良いのですが、せっかく入らなければならないのなら、しっかりした内容のものに入るべきだと思います。
そもそも火災保険とは、家が火事になったときに補償してくれる保険ではありません。火事だけでなく、台風による被害、大雨による河川の氾濫など自然現象などで発生する住まいの損害全般を補償の対象とすることが出来ます。
ですから、どこまでの災害について、補償内容があるのかをしっかりと理解する必要があります。
また、最近では、非常にゲリラ豪雨などの水災が多いので、水災に対するリスクがどこまで補償されているのかのチェックが必要です。
それだけではありません。よくお勧めする補償内容で「電気的機械的事故特約」「汚破損特約」があります。
「電気的機械的事故特約」とは、電気機器や機械機器を補償するというものです。最近の住宅には、「メカ」がたくさんついています。給湯器、エアコン、IHヒーター、食洗器、太陽光や蓄電池などもその機器類でしょう。これらの機器が経年劣化で使えなくなったものは対象外ですが、修理して部品の交換してまだ使えるものに関しては、その部材費、修理費、出張代などが保険の対象となります。家自体は耐久性が高くても、機器類は必ず壊れる時期がきますので、このオプションは入っていて損はしないだろうと思います。
「汚破損特約」とは、子供が誤って、クロスを破いた、建具を壊した、フローリングが傷ついたなどが対象となります。その場合、意思を持ってしたことは保険が出ませんので注意が必要です。例えば、クロスに落書きをお子さんがしたとしましょう。保険業者が「何の絵ですか?」との問いかけについて、「アンパンマンの絵です。」は保険対象外です。「子供なので何の絵かはわかりません。」は保険の対象です。細かいですが、保険業者さんとのやり取りは細かな「保険が出るか出ないか」のやり取りがあるので注意しましょう。
その他にも、「家財保険」をどうするか、「地震保険」はどうするかを検討する必要があります。
「家財」については、その家の家財には火災保険の対象外となりますので、一口100万円で、1~5口くらいの範囲でご検討される方が多いです。ほとんど家には、高価なものがないので、入らないといった方が多い気がします。
「地震保険」については、お住まいの地域によって、保険料率が変わります。地震が起きやすいとされている地域は保険料が高く設定されています。一般的に耐震性能が高ければ、必要がないのでは?という議論もありますが、30年に一度大きな地震が起きたとして、全く被害がない家はないと思います。(例えば玄関ステップが割れるなど)そのことを考えると一部損壊の5%で、1500万でも75万出ますので、入っていても損ではないかなと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。次回は「新人や若手の営業がよくやりがちな失敗について」をお送りいたします。
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