建築条件付きってなんですか?

皆様、こんばんは。某大手住宅メーカーにて、20年以上現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。皆様のお家づくりは進んでいますか?何かトラブルで止まっていませんか?そんな皆様のお悩み解決が少しでもできれば、幸いです。

 さて、今回は「建築条件付きってなんですか?」をお送りいたします。皆様、建築条件って聞いたことありますか?土地情報を探している際、ちょくちょくと現れるこのワードですが、非常に厄介です。もしかすると、自由なあなたをお家づくりを停滞させてしまうかもしれません。

 もし、皆様が好きな土地を探して、好きなメーカー、もしくは工務店にて、自由に設計して、家づくりを計画したいとするならば、建築条件は大きな障害になってしまいます。

 不動産屋さんに行って、これがいいかなって土地を見つけて、「この土地に〇〇ハウスで建てたいんですけど??」と尋ねると、不動産屋さんは心底呆れた表情をして、「お客様、この土地は弊社の建築条件がついておりますので、弊社以外で建築をする事はできません。」そんなことも知らないんですかという表情で答えます。「それって何かの法律ですか??」と尋ねると、「いいえ、ルールなんです。」「????」と、煙に巻かれたようなやり取りで、とにかく好きなメーカーで建築が出来ないということだけわかります。

 「建築条件」とは、建築基準法でも、宅建業法でもございません。ただの不動産業界のルールです。それならば、ルールを逸脱すれば、少し緩和すれば、そもそも守らなくちゃいけないの?など疑問はわいてきませんでしょうか?

 この「ルール」そう簡単には、不動産屋さんは、簡単には譲れません。なぜなら、そこには、「お金」が絡んでいるルールだからです。

 例えば、建築条件付新築分譲住宅を始めるとして、その土地の立地で、新築の3LDKが建っていたとして、「3980万」であれば、世の中、大多数の人が購入するであろうという、土地があったとします。その土地の相場は、大体2000万です。そのことは、土地を所有している地主も知っています。

 あなたが地主なら、相場2000万の土地を2000万で業者に譲りますか?譲りませんよね??ですから、業者は地主に2500万円と500万上乗せした金額提示をします。

 その上で、可能な限り、家を安く建てる。例えば1000万で建てられたとすれば、土地2500万、家1000万にて、原価3500万。売る金額は3980万ですから、儲けは480万。建築条件付建売住宅は400万~500万儲かれば良しとされるので、こんな図式が成り立ちます。

 つまり、土地を高値で仕入れて、家を安く作って、立地の良い場所に、住宅を作ってしまって、完成しているから中が見学できる、価格も土地と建物でこの価格とわかりやすい。というのが、ビジネスモデルとなっております。

 その結果、土地だけをお売りする事はできないのです。3980万の建売住宅も、土地2000万、家1980万などと表記されています。だから、2000万で土地だけ譲ってくれませんか?は全く通用しません。だって、土地は2500万で買っているので、もし2000万で土地を譲ってしまえば、▲500万となってしまうからです。

 建築条件付建売事業は、土地単価の高い市街地エリアなどで多く見られます。なかなかまとまった土地を個人で購入できないことと、家を安くで建築出来る工務店さんでしか、成り立たないビジネスモデルではないでしょうか?

 最近では、「注文建築」「自由設計」のご要望が多いので、このような、建物が完成している「建築条件付分譲宅地」は少なくなってきているかもしれませんが、まだまだ多いので、本当にその土地で大丈夫なのか。家をわかりやすさだけで選んでないか?建築途中を見てない住宅が如何に怖いかを、今後お伝えできればと思います。

 最後に建築条件付であっても、諦めてはいけません。まだ可能性があります。その分譲宅地が分譲始まってあらどれくらいの期間が経っているか?もし、2年とか3年、販売活動をしていて、売れていないのであれば、建築条件外しに協力していただける業者も存在します。建築条件を外して交渉が出来るのならば、お好きなメーカーにて建築出来る事が可能になるということです。

 最後まで読んできただき、ありがとうございました。不動産、土地探しを個人でやることはとても大変だと思います。情報量の多い、ハウスメーカーとタッグを組むで、探すのも一つの方法だと思います。次回「どんな年収の人でもお金がないって本当ですか?」をお送りします。

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