住宅の保証とメンテナンスについて考えてみよう

皆さん、こんににちは。某大手住宅メーカーにて、20年以上、現役で住宅営業マンをしております、「くーるばなーな」と申します。皆様のお家づくりに少しでもお役立てればと思い、日々発信してまいります。

  さて、「今回は住宅の保証とメンテナンスについて考えてみよう」ということでおおくりしたいと思います。住宅の保証については、過去に以下の「良い家の条件とは??①」にて少し触れていますので、ご興味がありましたら、ご参照ください。

 住宅の「保証」と「メンテナンス」ですが、同義語、一緒のように思ってらっしゃる方が、多くいるように思います。「保証」と「メンテナンス」とは全くの別のもので、「保証」してくれるから、「メンテナンス」しなくていいよって事では、全くありません。

 私が知る限り、「メンテナンス」の必要のない家はありません。どんな家でも大なり、小なりメンテナンスは発生いたします。そのメンテナンスが少なくて済む、たとえば、外壁の塗り直しがいらない、瓦の葺替えがいらない、などの住宅はありますが、給湯器がずっと使える家、IHコンロや食洗器が故障しない家はあり得ません。

 その住宅メーカーが「保証」してくれていれも、「メンテナンス」は必要です。例えば、病気になったときだけお医者さんにいきますか?(まあそういう人も多いと思いますが。。)「健康診断」や「人間ドック」などは健康であっても行きますよね?そのような事が住宅にも必要であるということです。

 その際に気をつけていただきたいことは、日本人特有なのかもしれませんが、「保証」に対して非常に敬虔といいますか、畏怖の念を抱いていらっしゃるのではないかと思います。それゆえに、各メーカーが「保証延長」なるもの制度を作っています。

 どのような制度かといいますと、「本来は20年保証ですが、20年目に当社が指定する有償メンテナンス工事をしていただく事によって、そこから10年保証を延長、つまり30年保証とします。」などとカタログには記載があります。

 私自身の考えでは、「保証延長工事」は「リフォームの営業」であると思っています。

 前述したように、メンテナンス工事は住宅に必要です。そのことは間違いありません。20年の保証を終えて、20年目に例えば、バルコニー下地の防水シートをやり替えて、水が入らないような防水工事を行うことは、住宅を長持ちさせる観点では、非常に大切な事です。その工事によって、保証を10年延長することも、至極、全うな事だと思います。

 問題なのは、「メンテナンス」の必要を理解せず、「保証を延長してもらう」ためだけに、「保証延長工事」をおすすめしている住宅メーカーが多いということです。

 もっと酷いメーカーなどは、「35年保証」と謳っておいて、その下の注意書きには、「19年~20年目に有料の当社指定メンテナンス工事を受ける事」が条件になっている場合があります。それって、「19年保証、もしくは20年保証なのでは?」と思うのは、私だけでしょうか?

 勿論、長く保証はしてほしいし、余計なメンテナンスはしたくはないですよね。

 そんと時には「お金のかからない、初期保証は何年ですか?」と、営業担当者に聞いてみてください。その住宅メーカーがどれくらい長寿命なのか、耐久性がわかるかもしれません。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。次回は「これから住宅業界を目指す人たちへ」をお送りします。

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